六塚光公式ブログ


by crax_alexey

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安土城48号

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 畳セット。
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by crax_alexey | 2009-12-30 19:44 | 日常
「犬の力」(ドン・ウィンズロウ、角川文庫)読了。
 ラテンアメリカの麻薬組織の壊滅を志す男アートと、麻薬組織のリーダーとなる男アダンの30年にわたる戦いの物語。
 超大作だった。このミス1位も納得できる。ほんと面白かったよ。ウィンズロウ先生はハズレがないなあ。といっても俺、読んだことあるのボビーZとカリフォルニアの炎だけだけど。

 ラテンアメリカ舞台で犯罪を扱う小説の例に漏れず、残虐行為満載の底抜け感あふれるバイオレンス小説だった。世界最先端の文明国家たるアメリカの近所でありながら、なんでラテンアメリカってこんなムチャクチャなんだろうと思うのだが、海外に行ったとのない俺には及びもつかない様々な事情があるのだろうなあ。ま、ラテンアメリカに行くまでもなく、アメリカ南部舞台の小説もかなりムチャクチャ感に溢れてはいるけど。

 残虐行為の描写についてはそれなりに読み慣れているつもりだが、麻薬組織同士の抗争で敵組織のボスの子供を谷底に落とすところと、「バナナの皮剥き」はかなりキたぞ。バナナの皮剥きをされたのは子供を谷に落とした奴なので因果応報と言えばそれまでだけど、「そこまでしなくても……」と素で思った。この世にバナナの皮剥きをされるために生まれてきた人なんていないのよ! あばばばば
 この衝撃を何らかの形で自著に反映させてみたいものである。
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by crax_alexey | 2009-12-24 19:45 | 読書

安土城47号

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以前はあんなに手こずった襖はりにも慣れてきた。
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by crax_alexey | 2009-12-21 13:42 | 日常
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 本日発売です。
 どうぞよろしく。
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by crax_alexey | 2009-12-19 21:22 | 仕事
「愚者が出てくる、城塞が見える」(J・P・マンシェット、光文社古典新訳文庫)読了。
 金持ちの甥っ子の世話役として採用され、精神病院から出てきたジュリー。ところが彼女を待っていたのはいきなりの誘拐事件だった。甥っ子と一緒にさらわれたジュリーはなんとか誘拐団の手から脱出したが、誘拐団も黙ってはいない。かくして残虐行為てんこ盛りの逃亡アンド追跡劇が始まった、という話。

 えーと、この本がセリ・ノワールというレーベルから出たことでノワールというジャンル名が確定したという理解でいいんですよね。いやー、クソ面白かった。正しくノワール。夕叢霧香なみに真のノワール。ノワールと銘打った作品を読んで「これをノワールにカテゴライズしていいんじゃろか」と迷うことが結構多いのだが、これはノワール中のノワールと言い切れる。カラマーゾフとかいった文学作品を出しているというイメージが強い光文社古典新訳文庫が、なんでこんな残虐行為博覧会的な作品を出したのか不思議に思える。

 ノワールの定義ってなんだろうなあ、と常々迷うところがあったのだが、これを読んでとりあえず一定の見識を見出したような気がするね。

 ジュリーの残虐行為は「そこまでする必要はないだろう」と思えるが、同時に「でもついうっかりここまでやっちゃうよねー」とも思える。必然性はないが、蓋然性はあって、そこのところに共感してしまう。不思議なことに。この感覚はなんじゃろか、と考えてみると、ジュリーの行動はあくまでも自己防衛本能に基づいたものであるということが肝要ではないのだろうか、という気がしてきた。よく考えれば「ポップ1280」の主人公も、自己の立場を守るのに汲々としていた奴ではなかったか。「ダーティーホワイトボーイズ」のラマーも、自分のケツ穴を守るために人殺しをして、結果脱獄珍道中を始めたのではなかったか。

 と思索を進めてみると、「自己防衛本能の発露」というキーワードはノワールというジャンルにとって結構重要な部分を占めているのではないかと思えてくる。なんらかの外敵原因によって根源的、動物的本能を呼び起こされた人間が、獣性を発揮する。文明社会の中にあっても人の心の内には獣性が潜んでおり、それは特定の人間にだけではなくすべての人間が持ち合わせている暗黒の部分である。その暗黒を白日のもとにさらけ出すのがノワール小説なのではないだろうか。

 最終的な定義とは言わないが、一つの意見を得られたような気がするね。ほんと、ノワールって俺にとって謎なジャンルなのよ。わけがわからないのにやたらとクソ面白い、っていうね。うまいこと自分の著作に活かしてみたいものだ。
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by crax_alexey | 2009-12-14 18:26 | 読書

安土城46号

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 襖はり開始。
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by crax_alexey | 2009-12-14 18:25 | 日常

安土城45号

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 敷居と柱をはめ込むだけの簡単な仕事。
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by crax_alexey | 2009-12-07 16:42 | 日常

トナカイの受難の話

 クリスマスソングが巷に流れる季節になりました。
「赤鼻のトナカイ」など定番ですが、あれはよく考えてみると凄惨ないじめソングですね。鼻が赤いというだけでみんなから笑いものにされ、トナカイはいつも泣いていたって言うんですから。サンタのおじさんがいなかったらどんな悲惨な人生になっていたことやら。野生の掟は厳しいぜ。

 というわけでちょっとした心温まる小話を思いついたので書いてみる。


【鼻をなくしたトナカイの物語】

 そのトナカイは真っ赤な鼻をしていて、いつも森のみんなから笑いものにされていました。
 いじめられていつも泣いていたトナカイはしかし、ある日サンタのおじさんに出会いました。
 サンタのおじさんはトナカイに満面の笑みを浮かべると、こう声をかけたのでした。

「暗い夜道は ぴかぴかの
 おまえの鼻が 役に立つのさ!」

 そして、サンタのおじさんはよく研がれた手斧を取り出しました。


 その後、森のみんなは誰ひとりとして鼻をなくしたトナカイを笑えなくなりましたとさ。

 完
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by crax_alexey | 2009-12-07 12:52 | 日常

QBの背中を守る人の話

「ブラインド・サイド」(マイケル・ルイス、ランダムハウス講談社)読了。

 極貧ながら天性の運動神経と恵まれた体格を持つ黒人少年マイケル・オアが、白人夫婦に拾われて成長し、NFL一巡目で指名されるほどのプレイヤーに大成するというノンフィクション。
 おもしろかった。環境に恵まれない少年が家族愛によって救われる、という話はありがちといえばありがちだが、実話ってのがびっくりだ。アメリカの格差社会って底が抜けてるな。
 そしてこの主人公が順当に今年一巡指名を受け、たった今レイヴンズで活躍しているのも驚きだ。原書が出たの2006年なんですけどね。

 マイケルはオフェンス側のレフトタックルをポジションとするのだが、このレフトタックルというポジションがいかに重要であるかという点についてもかなりの紙幅が裂かれている。NFLにおける戦術トレンドの変化がレフトタックルの価値を高騰させた、という歴史の流れはおおいに納得できた。プレイヤーの年俸平均を比べてみると、レフトタックルのほうがライトタックルより平均値がはるかに高いんですって。へー。
 アメフトについてこれだけテクニカルな文章読むのは初めてだが、クソ面白かった。アメフト技術論、歴史論はもっと読みたいね。和書に存在するのかどうか怪しいが。
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by crax_alexey | 2009-12-02 19:21 | 読書