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六塚光公式ブログ


by crax_alexey

清水の地蔵は人の願いを打ち砕く…という話

 昨日、人に誘われて京都観光に行ってきた。

 地下鉄蹴上駅からスタートしてまずは南禅寺から見物。
 寺そのものより、明治時代に作られた水道橋の方が印象的だった。国内で年季の入ったアーチ状構造物が見られるというのは珍しい。しかも寺の境内でなんて。なんだか平城京跡地を突っ切る近鉄電車を思い出したりもした。昔の人はおおらかであることよなあ。

 南禅寺から哲学の道を徒歩で北上する。予想されていたことではあったが、この夏一番の暑さの中を歩き倒すのはかなりの苦行だった。ま、いつぞの一ノ谷登りに比べたら楽勝でしたがね。あの時は一日でペットボトルを五本飲み潰したが、今回は一本で済んだ。

 哲学の道を北上しきり、銀閣寺へたどりつく。以前に、ここに来ようとして結局これなかったことがあったので、リベンジである。あの時は地下鉄丸太町駅→御所南端→御所北端→御所南端→蹴上→哲学の道と全部徒歩で歩き倒したため、哲学の道を歩ききったあたりで体力が尽きてしまったのである。ヘボい。

 単純に金閣寺と銀閣寺を比べたらそりゃあ銀閣寺の方がヘボいわけであるが、庭園も含めた銀閣寺という領域はまあ見事なものだった。足利義政が現実逃避のために作った場所だというのに。将軍様は現実逃避もスケールがでかいぜとか思った。

 最後にバスで南下して清水寺へ。何回行っても清水の舞台は恐すぎる。最近、舞台から飛び降りた者の生還率は八割とかいう研究が発表されたような気がするが、それはウソだろとツッコミたくなるくらいに恐い。舞台の真下には地蔵が並んでいるしなあ。落ちてきた人間の身体を粉砕するためのトラップとしか思えない。人々が願掛けと称して次から次へと飛び降りるので、抑止力として地蔵を導入したのだろうか。

 人と一緒に史跡を見て回るのは楽しいなあ。とはいえ真夏の京都を歩くのは自殺行為に近いとも言い切れる。まあ盆でないと揃わないメンツだったので、仕方ないことではあるが。
by crax_alexey | 2007-08-16 14:13 | 日常